ベトナムコーヒーの魅力は、一粒の種から始まる壮大な物語と、温かい日常にあります。
中部高原地方の豊かな土壌で育つコーヒーの木は、白い花を咲かせた後、真っ赤な実を結びます。丁寧に手摘みされた豆は、独自の焙煎を経て香ばしい一杯へと生まれ変わります。
世界第2位の輸出量を誇るベトナムは、力強い苦味のロブスタ種を中心に、フルーティーなアラビカ種や希少なエクセルサ種など、多様な品質と種類を揃えています。
最大の特徴は、独自の「フィン」で淹れる濃厚な味わいです。コンデンスミルクを加えた「カフェ・スア・ダ」や、濃厚な「エッグコーヒー」など、斬新なメニューが五感を刺激します。
そして、この文化を彩るのが「歩道(プラスチックの低い椅子)のカフェ」です。
高級店ではなく、誰もが気軽に集まる庶民的な場所で、人々は親しみやすい笑顔を交わしながら語り合います。
一杯のコーヒーには、ベトナムの風土と、温かい人情が凝縮されているのです。
